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メーカー 製品名 実売
価格
比重 粘度 硬さ 伸び
(%)
引張
強さ

(Mpa)
引裂
強さ

(kN/m)
作業
時間

(23℃)
脱型
時間
(23℃)
収縮率
(%)
旭化成
ワッカーシリコン 
M8012 2,480 1.29 15.000 45 180 4.5 7 20 6 0.4
M8017 2,480 1.27 6.000 50 130 4 4 40 6 0.6
SLJ-3266 2,625 1.23 12.000 35 220 3.7 6 20 6 0.4
M8520 4..500 1.10  20.000  27 270 3.3  20 30  12  0.5 
モメンティブ  シロプレン RTV-2K 1406 4,025 1.13 20.000 45 200 2.5 2 30 16 0.4
TSE-350 2,980 1.18 12.000 47 170 2.5 3 60/25℃ 24/25℃ 0.3
信越シリコン X-32-2100T
造形村透明シリコン
3,360  1.09  25.000 35 230 4.8 17 90 24 0.3
信越シリコン KE-12 3,400 1.28 10.000 40 170  2.5 3  30 8 0.5
KE-17 3,400 1.17 13.000 50 140 2 3 60 24  0.3
KE-1417-30 5,880 1.13 45.000 30 300 3.6 23 90 24 0.3
KE-1417-40 5,880 1.13 45.000 40 260 5.0 25 90 24 0.3
DOW/RCBERG RTV-8000 3,307 1.20 10.000 43 200 2.8 4.9 35 5  0.25
RTV-3498 4,305 1.24 30.000 24 400 4.2 25 35  12  0.25
8000:3498(ブレンド1:1) 3,806 1.22 20.000 34 300 3.5 15 - -  0.25
8000:3498(ブレンド2:1) 3,640 1.21 17.000 37 270 3.3 12 - -  0.25
ENGRAVING RTV-M4(w) 2,045 1.08 8.000  47 300 5.0 7.3 35 3.5 0.25
RTV-1600E 2,465 1.08 5.500 20 700 5.0 21 45 7  0.25
RTV-4600E 2,465 1.08 9.000 45 300 5.2 25
20 6 0.25
HTV-2000 3,065 1.10 4.500 20 600 4.8 25 35 24  0.25
HTV-4000 3,065 1.10 7.500 35 500 5.5 25 25 24  0.25
※HTVは食品用の付加シリコンになります。
           ※物性確認日:2011.8

主剤粘度 粘度:10000程度ならまず問題ありません。
粘度:20000程度ならば普通に使用できます。
粘度:25000程度ならば気泡の問題に対処方法を考えます。
粘度:30000以上では加熱・真空脱泡等の工夫が望ましい。
粘度が低いと複雑な原型の隅々まで流れます。作業時間の長いシリコンでは気泡なども抜けやすくなります。逆に粘度が高いと原型・ダボ穴などに流れていないなど気泡が多いなどのシリコーン型になり、そのため高粘度の場合は業者さん向きのシリコンになります。

型取り方法の気泡の対処ですが、粘度は20000以下のシリコン、また作業時間は長いシリコンを選びます。シリコンと硬化剤の攪拌には気泡が起こらないように板状の攪拌棒で混ぜます。また粘度は20000程度でも確実に気泡を抜く場合はエアーブラシなどを使用します。

※気温が高い場合は硬化がとても早いので、各シリコンの硬化剤の最も少ない配合量を調べておく。
※ガレージキットなどの製作では粘度20000程度でも原型にシリコンを少量注ぎながらエアーブラシなどで気泡抜きをします。
※脱泡については、シリコンシンナーもありますが、シリコンの物性・硬度などの低下するので余り使用する人はいないようです。

硬さ(タイプA) 硬度20:複雑な原型の型取りに優れていますが、注型方法では柔らかいので型ズレ注意になり、裏打ちに硬度40などのバックアップシリコンの必要があります。小物の型取りやアクセサリーレジンなどでは使用可能です。
硬度35:両面型では合わせ目に注意しながらの使用になります。
硬度40:両面取りの型ズレもなく、総合的に使用できる硬度になります。
硬度50:メカ向き、ただし硬いので複雑な原型に弱くなります。


切断時伸び 逆テーパーなどの型取りでは伸びなどが必要になり、一般的に300%以上が目安になります。
また伸び率などが強いとシリコン型からの複製品の取り外しなどもシリコン型を傷めず、取り外しも楽になります。

また、キャンドルの型取りや石鹸などの型取りでも複製品を傷めずに取り出すことができます。
硬度20前後の高伸びのシリコン型を使用すると柔らかく複雑な原型でもキャンドル製品など傷めずに取り出すことが可能です。

※ブルーミックスソフトなどは硬度20前後、伸び率210%になります。

引裂強さ 引裂強さ:5  指の力であっさり裂けます。
引裂強さ:20 指で引っ張っても千切れない程の強さになります。ほぼ無敵


作業可能時間 作業時間:硬化剤を添加してから原型に注ぐまでの時間
低粘度の場合は、作業時間が長いと硬化中に気泡が抜けていくので自然脱泡がしやすくなります。また気温が高いときなどは硬化剤配合率を少なくするのも有効になります。

硬化時間が早いシリコンの方が便利ですが、攪拌後の気泡が中々浮上せず硬化してしまう場合や原型との隙間に気泡が入ってしまい抜けずにそのまま硬化してしまう場合など、問題もあるので作業時間も重要になります。
また、原型とのシリコンの気泡は少量シリコンを原型に薄く注ぎエアーブラシなどで吹きながら気泡を飛ばしていきます。

ガレージキットでも筆などでも使用する人もいますが、レジンアクセサリーでも筆などでも手早く十分便利です。
筆を洗うときにはうすめ液でシリコンを溶かして洗います。(アセトンではシリコンは溶けません。)

   参考サイト:Studio Delta Waveさん

メーカー 製品名 特長  
旭化成
ワッカーシリコン 
M8012

Be-J SG020(OEM)
Mr.シリコーン(OEM)
( 一般型取り)
数多くのOEM製品を生み出したシリコン 低価格で人気があり扱いやすいシリコンである。初心者にも最適であり、ショット数など気にしなければ十分活用できる。 使用方法は原型面には柔らかめのM8012を使用し、裏打ちには硬いM8017を使用する。

低価格製品なので初めての型取りから石膏やレジンキャストの複製やガレージキットなどの複製まで愛用者が多いのですが、ショット数においては伸びない。破れやすいなどご意見が多いですが、ガレージキット初心者の方はM8012を使用してショット数の向上や離型剤についてなどのお勉強がとても役に立ちます。

販売店:里美デザイン(2.480円) Be-J SG020(2,415円) Mr.シリコーン(3,024円)

M8017

Be-J SG070(OEM)
(一般型取り)

低粘度であり、シリコンが型に流れやすいが、逆テーパーに非常に弱く欠けやすいため、シリコン型では角やダボまで簡単に欠ける。原型面にはM8012を使用したほうが無難。主にM8017は裏打ち補強シリコンとしての使用が多い。

販売店:里美デザイン(2.480円) Be-J SG070(2,415円)

SLJ-3266

新スーパーEXシリコン(OEM)
(一般型取り)
価格が2,625円と割と安い。低粘度であり、伸びが220%あり、オールマイティーな型取りの種類に使用できるシリコーンであるが硬度が35のため両面型取りの合わせ目などでは柔らかいため注意が必要になります。量産では高強度シリコーンと比べるとショット数は少ない。


販売店:造形村新スーパーEXシリコン(2,625円)

M8520

Mr.シリコーン 
半透明タイプ(OEM)

(高強度シリコン)
半透明の硬度27の高強度型取りシリコンであり、アクセサリーレジンなどに人気があるが粘度が20.000程あるので気泡処理の注意が必要になります。




販売店:里美デザイン(4.500円)
モメンティブ
パフォーマンス
マテリアルズ
シロプレンRTV-2K 1406
(一般型取り)
硬めで耐ウレタン性が高く人気が強いが逆テーパーに弱い。単純な形状ならば十分活用でき、キャンドルやフェイクスイーツやスイーツデコやレジンアクセサリー(クリスタルレジン)の型取りに人気があります。

販売店:エクシールコーポレーション(5.250円)
TSE-350
Be-J HG017(OEM)
ウェーブシリコンゴム(OEM)
(一般型取り)
硬めで耐ウレタン性が多少あり、人気が強いが逆テーパーに弱い。単純な形状ならば十分活用でき、キャンドルやフェイクスイーツやスイーツデコやレジンアクセサリー(クリスタルレジン)の型取りに人気があります。また ガレージキットでは遠心注型では裏打ちの補強シリコンとしての使用が多い。

販売店:里美デザイン(2,980円) Be-J HG017(3,200円) 
信越シリコン X−32−2100T
造形村透明シリコン(OEM)
(中強度シリコン)
粘度は高めで気泡が抜けにくいので対処法が必要である。半透明なのでモールドカット向きのシリコンでなります。一般製作のフィギュア複製やガレージキット複製などで人気が強い。X-32-2100Tは中強度シリコンである。

販売店:造形村透明シリコン(3,360円)
KE-12
(一般型取り)
柔らかめで逆テーパーに強いが補強などのバックアップが必要である。
ブレンド(KE-12/KE-17)で多少改善できる。

販売店:里美デザイン(3,400円)  
KE-17
(一般型取り)
硬めで逆テーパーに非常に弱く耐ウレタン性はさほど高くない。
ブレンド(KE-12/KE-17)で多少改善できる。

販売店:里美デザイン(3,400円)  
KE-1417-30
KE-1417-40
(高強度シリコン)
KE-1417は耐ウレタン耐久性を特性としており、逆テーパーに強く業者さんの評判も高いが価格が高く、また高粘度のため真空ポンプなどが必要になる。初心者は使用しないほうがよい。

KE-1417には硬化剤が二種類あり、CAT-1417-30を使用すると硬度が30になり、CAT-1417-40なら硬度が40になります。 ガレージキットなどではRCベルグさんのほうが人気が強い。

製品:Be-J KE-1417(5880円) 
シラスコン
RCベルグ
RTV-8000
(一般型取り)
低粘度であり、単体使用でも可能である。
単体の使用より明らかにブレンドしたシリコンの方が8000単体よりは耐久性が上がる。

SILASTIC 3498
(高強度シリコン)
逆テーパーに非常に強いが少々高粘度なのが残念(ブレンドで粘度は下がる)。
3498単体での利用は逆テーパーの強いものや怪獣などのモールドが複雑なものに使用する方が多い。ガレージキットではRTV-8000とRTV-3498のブレンドが普通の使用方法である。1:1のブレンドなどの場合は粘度が低くなるためエアーブラシなどの気泡抜きが可能である。

ブレンド(8000/3498)や各シリコン(3498/1:1/8000)の3層積層での注型方法も可能であり、ガレージキットではブレンドしたシリコンのショット数などは約70回ほどはシリコン型の異常もなく抜けるようである。

RCベルグさんから(2011.8)
複製数量は、一般的なフィギュアであればブレンドしたもので手流しの場合は50〜60位がクオリティ維持のラインでしょう。真空であれば50くらいまでの方がよいかとは思います。本当に単純な形状であれば手流しで70位はもつとは思います。

DOW/RCベルグさんのシリコン
ダウ/シラスコンではRTV-8600が非常に有名ですが、ダウ/シラスコンのRTV-8600を改良したのがRCベルグさんで販売中のSILASTIC 3498です。あの8600を改良したのですからSILASTIC 3498はすごい仕上がりのシリコンになっています。使用方法はRTV-8000とRTV-3498をブレンドして使用が普通ですね。

また各シリコン(3498/または混合/8000)の3層の積層注型方法も面白い使用方法です。
噂では100回型抜きができるなど有名なシリコンです。RCベルグさんはガレージキット製作の大手なのでシリコーンも耐ウレタン性が非常に高いシリコンを扱っているようです。RCベルグさんでは取り扱うシリコンは相当な数をテストしたようです。DOW/RCベルグさんのシリコンは業者の方やガレージキットなどの方々が多く使用しているようです。

DOW/RCベルグさんから(2011.8)
もともと8600は弊社でも長い間使用してまいりましたが、この8600を更に改良してできたものが3498というシリコンになります。このため8600と同等以上のものになっていると私どもは認識しております。

8000単体では、比較的もろく、割れやすいシリコンだと思います。ものにもよりますが、8000単体で30〜40個以上欠損なしに複製することはなかなか難しいと思います。8000と3498をほぼ1:1でブレンドすれば、弊社の複製方法には一番あったシリコンになります。

当然ながら使いごこちは人によりけりだと思いますので皆様にあてはまるかは、使用された方の感覚次第だと思います。
さらにいえば、キャストとの相性あるいは離型剤の相性などかなり色々な要素がからんでくると思います。


追記ベルグさんのブレンドの硬化剤について
硬化剤の配合順序につきましては、2種のシリコンを軽く混ぜてから、2種の硬化剤を同時に入れてシリコンを一気に攪拌していただく方法がよいかと思います。
ということらしいです。



離型剤
1)GSIクレオス Mr.シリコーンバリアーが一番人気でしょう。液状タイプでシリコンとキャストの両方に使用できます。
2)リンレイ ブルーワックス 液状タイプでシリコン同士の離型剤に使用できます。
3)信越バリアーコート 液状タイプでシリコン同士の離型剤に使用できます。

■里美デザインさん(Mr.シリコーンバリアー840円)

シリコントナー
シリコンに色を付ける場合はシリコン用のトナーをお勧め致します。 シリコンとレジンが同じ色の場合はトナーを混合します。また積層方法の2層目や3層目やアンダーカットなどにもトナー混合をお勧め致します。

■造形ビッグサイト
シリコン専用トナー 商品名 信越「Kカラー」 白、黒、赤、黄、青、緑  赤100g 3,340円 他100g 2,710円

■グラスロードカンパニー
商品名 「エポック顔料」 白、黒、赤、黄、青、緑、その他 10g 472円
エポキシ、ウレタン、アクリル、ポリエステル、シリコン用着色剤

■画材屋さん
シリコンに色をつけ製作する場合などは画材屋さんでピグメントの顔料で着色が安上がりですが、シリコン型複製に使用する場合はシリコン専門トナーをお勧め致します。